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論文

第1 論文式試験対策の方針

 1 本番の初見問題を、制限時間内に途中答案でない形で書ききる。
 2 不得意科目は作らず、すべての科目で平均点をとれるような答案を目指す。
   限られた時間で大筋を外さない平均的な法律構成を行うことを目指す。
 3 そのために合格答案、ヒアリング、出題の趣旨を参考にして、
   ①受験生のレベル及び②新司法試験ではどこが評価の対象であるかを理解する。
 4 1~3の方針に従って、答案を書く練習をする。


第2 論文式試験について意識していたこと、決めていたこと

1 添付資料を必ず使え。
2 結論を必ず示せ。そこだけで点がある。
3 考える時間は多くてせいぜい40分くらい。たかだか2時間の試験で書けることは限られている。たいしたことは書けないし、書くことも求められていない。答案の枠に点がある。バランス良くコンパクトに。
4 愚直に基本からの積み上げを示せ。「こうだからこう、こうだからこう・・」という流れ。
5 たかが試験。正解筋がある。
6 基本的な知識とその理解の正確さで合否が決まる。知識の量ではない。
7 全科目の全範囲を勉強することは原始的不能である。
8 本試験で差がつくところをおろそかにして、次から次へと勉強する範囲を広げていくのは最悪。学問的に考えれば、出題範囲は無限。人より多くの知識を詰め込んで知らない問題を減らそうとするのではなく、自分の持っている知識を確実にすることを重視する。知らない問題が出たら、基本から演繹すればよい。
9 基本書を読むときは、論点よりも事案を意識する。どこが問題なのか、どうして問題になるのか、どう解決していくのかを理解する。
10 論点は2段階で確認してゆく。①この論点は要するに~、②すなわち~ 

第3 実際に論述する際の意識

1 条文を正確に摘示する。
2 最高裁判例があるところは判旨のキーワードを正確に引用せよ。点数に直結する。
3 専門用語の誤用、誤字は厳禁である。しかるべきところで、正確に使え。
4 問題提起の場合には、問題の所在を示すことを意識せよ。
  条文がないために問題となる論点では、特に「問題の所在」を示すことが大事。
5 判例の見解にのる場合は、理由付けが薄くならないように注意せよ。
6 聞かれていることに対して端的に答える。
7 同じものは同じように、違うものは違うように、改行と見出しを使って整理して書け。
10 120分のテストであれば、30分(読み・構成=項目、順序、量)+90分(書き)で組み立てる。どんなに遅くとも、40分後には書き始めよう。
11 点数配分と答案枚数を比例させろ。
12 できるだけコンパクトに、かつ「みんなが考えるところ」、「前提法律関係の整理」、「基本論点」を外さないように構成せよ。その誰もが知っているところこそ、試験委員が一番聞きたいと思っている超重要論点である。受験生が重要度を決めるのではない。
13 時間は必然的に足りなくなるので、メインとサブを意識して切り分けること。サブもできるだけ触れる。触れるだけで点になる。
14 問題点の摘示は、原則の指摘⇒問題点⇒解釈⇒あてはめ。例外を論じるときは原則から書け。
15 あてはめは、プラス事情とマイナス事情を分けて、拾いまくる。評価して、結論。


第4 試験対策ファイルの作成等

全科目について(特に「公法系」については詳細に)、あらかじめ思考・検討順序をかなり詳細にパターン化しておき、問題に切り込む視点・答案の枠を一定に保つことで、どのような問題であっても、ぶれない答案を書くことを目指しました。また、論証素材については、2009年4月中旬に、①基本書で使えそうなフレーズ(定義・趣旨・要件・効果など)、②判例の言い回し・要件・要素、③論証の流れをキーワードで示したもの、④問題演習で気付いたことをまとめたもの等をワード資料として用意し、積極的に記憶していきました。
分量としては、これらのまとめ資料と論点表(Wセミナーのアーティクルについてるやつ)とを一緒にして、A4ファイル一冊です。これを直前期の確認に使いました。

第5 論述対策としておすすめの文献

1 「平成16年度合格者ドリーム・チームからの熱いメッセージ」
  (雑誌ハイローヤーの特集2005年5月号&6月号&7月号)
2 「3時間で学ぶ論文の書き方入門」(Wセミナー、絶版のため図書館でどうぞ)
3 「法律答案の構造的思考」(山島達夫、辰己法律研究所)
をこの順番でおすすめします。
教材1はなかなか手に入らないかもしれませんが、旧司法試験の超上位合格者が、得意科目ごとに、普遍的な論文の書き方を分析したもので、役に立つどころではありません。超おすすめです。
教材2は薄い本ですが、内容は濃いです。教材3は、論証とはどういうことかが良くわかります。

新司論文対策の方向性が見えないと感じる人には、
1 再現答案(いろいろな出版社がまとめて出しています。辰己とか中央大学新法会とか。)
2 合格体験記
を読みまくることをおすすめします。特に、1について高評価の答案を書いている人のエッセンスは丸ごと盗むつもりで読みましょう。法律論とあてはめのバランスや、それぞれの論点にかける論述のバランス、基本的知識の精確さ、事実の評価の仕方などに着目して読んでみると必ず大きな発見があるはずです。
2については、合格者に共通することはなんなのか、自分とフィーリングが合うと感じる勉強方法はどれかを意識して読んでみるとよいと思います。
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theme : 司法試験・資格試験・語学試験
genre : 学問・文化・芸術

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弁護士(63期)。いわゆる大手渉外法律事務所で働いています。

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