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④弁護修習

司法修習全体については,こちら

④弁護修習について

第1 前提説明

弁護修習の時間は,各事務所によって違います。
平均的には,9:30~17:30くらいかと思います。
ただ,法律相談や接見等によって,夜が遅くなることは多いです。

弁護修習では,修習生各人が1つの弁護士事務所を割り当てられ(修習地によっては,大きな事務所にクールを分けて別の修習生が割り当てられていることもある。),指導担当弁護士に付いて1人で修習することになります。

第2 弁護修習でやること

弁護士としての活動そのものです。

事務所外での修習
指導担当のスケジュールに沿って,外出先(簡裁,地裁,高裁,家裁,審判室,被疑者・被告人との接見、検察庁や家裁での記録謄写、法テラス,市役所,区役所,債権者集会,地方・支部出張、勉強会、委員会,顧問先etc・・・)について回ります。
地方での修習の場合には,支部に行くことも多いです。

事務所内での修習
事務所内では,様々な法律相談に同席することになります。
事情聴取を任されることもあります。
起案については,法律相談に同席し,相談室から出ると,「じゃあ,この事件について,何日までに〇〇を起案して。」というように指示されることが多いです。
修習生は,指導担当のスケジュールの合間の空いた時間で、指示された起案(訴状、答弁書、準備書面,執行・保全申立書,破産申立書,調停申立書,控訴趣意書,内容証明,判例等のリサーチ,被告人質問案,証人尋問案,陳述書など)をこなします。
次々に相談が来ますし,外に出ている時間も多いので,まとまった時間はなかなかとれません。細切れの時間を使って,テキパキと起案していく必要があります。




第3 雑感等

弁護修習のいいところは、何といっても、扱う事件が多種多様であり,いろいろな場所を動き回れることから、非常に刺激的な日々を送ることができるところだと思います。
修習生であっても,基本的には新人弁護士(イソ弁)と同様に,指導担当が受任している事件についての起案を任されます。そのすべてが現実に動いている生きた事件です。

起案については,同じクールに修習生が自分しかいないため(原則),まずは自分でやるしかありません。見たことがない法律が問題となる事案であっても(そもそも何が問題が分からない事件もしばしばある。),手探りで何とか形にする必要があります。
当然プレッシャーにもなりますが、積極的に取り組んだ分だけ力になります。

弁護修習を通して感じたのは,依頼者の生の主張を法律的に構成することの大変さです。
法律的にできることと依頼者の望むこととが必ずしも合致するとは限らず,依頼者の希望に沿う解決手段があり,法律構成が決まっても,証拠の収集という壁があります。
非典型契約や口頭での契約などざらにありますし,検察官のように国家権力を背景にした強力な捜査権限はありませんから,証拠の収集も当事者等の関係者から事情を聴取して,自分で証拠収集を行わなければなりません。

また,問題解決のための法的手段を示し,それぞれのメリットとデメリットを説明して,リスクやコストを十分に了解させて,依頼者を納得させるということの難しさを痛感しました。

新人とベテランとの大きな違いは,事件の見立て(スジ読み)の力の差にあると思います。弁護士の仕事は,経験に負うところも大きいのかも知れません。

法律相談に来る人には,本当に色々な人がいます。それぞれが悩みや問題を抱えて,弁護士の下を訪れます。事務所の電話は,ひっきりなしに鳴り,毎日のように法律相談があります。法的問題を抱えた人々がこんなにも沢山いるのかと驚きました。

普通に暮らしている人にとっては,弁護士に依頼するというのは,人生の一大事です。
着手金や報酬を受け取って,仕事をするということは,それらの依頼者の人生を預かっているといっても過言ではないくらい,責任のあることだと感じました。
弁護士にとっては数ある事件のうちの1つだとしても,決して無色ではない。
弁護士にとっては,数ある事件の中の1つだとしても,依頼者にとっては一生に一度の大事件であるということを忘れてはいけないと思います。
とある事件(何度も考えて書面を起案したもの)が解決し,相談に来た時は暗かった顔が,本来の明るさを取り戻すのを見たとき,弁護士の仕事の本質を見たような気がしました。


なお,弁護修習では,昼や夜に先生方に食事をごちそうになる機会が多くあります。
他の修習中には滅多に口にできないようなものも,たくさん食べられるでしょう。
次のクールに移ると,舌が肥えて大変かもしれません(笑)。



【弁護士法第1条】
(弁護士の使命)
①弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。
②弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。

【弁護士法第2条】
(弁護士の職責の根本基準)
弁護士は、常に、深い教養の保持と高い品性の陶やに努め、法令及び法律事務に精通しなければならない。

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genre : 学問・文化・芸術

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