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起案対策の付録(刑事系科目起案・刑事裁判)

第2 刑事系科目起案

 1 刑事裁判

 (1)何を勉強すればよいか

起案のルールについては,集合修習開始時に配布される「起案についての一般的注意事項」のプリントに目を通しておけば足ります。内容については,刑法総論・刑法各論の基本的知識・理解を確認しておくことが必要になります。総論は,違法性阻却事由と罪数論を,刑法各論は財産犯を中心に重要な犯罪類型について再確認しておきましょう。
さらに,法律問対策として,刑事訴訟法・同規則について,公訴・公判・証拠分野を学習しておくことが大切です。法律問では,司法試験的な論点(例えば新63期の二回試験では,法328条により許容される証拠についての判例=最三小判平成18年11月07日の知識・理解が問われた)と実務的な問題(証人尋問,書類関係,公判前整理手続関係など)が幅広く問われます。また,状況証拠からの事実認定については,類型的なメルクマールを押さえておくことが有用です。「刑事裁判修習読本」を読んでおけばよいと思います。先人達が「刑事系科目判断要素集」なるプリントを作成して下さっているので,これが参照できるならば読んでおくとよいと思います。
適条表対策としては,「法令の適用について」のプリント及び別紙の適条表例をよく読むこと,先達の資料がある場合は,「刑事裁判起案バントマニュアル第3版」の「適条表」に関する部分うれしいきあん付録の適条表問題集をしっかりやっておけくとよいでしょう。これらをやれば,適条表で間違うことはないと思います。導入起案と各クールの問研の問題も合わせてやっておけば万全です。

 (2)起案のポイント

第1 事実認定起案
※主文は記載しない。
※争点整理問題は出題されない。
※パズル。いれ込まずに淡々と書く。

【記録の検討順序】
①起訴状をチェック
②公判調書を読んで,争点を確認する(問題文に書いてあることも多いが念のため)。
③証拠等関係カードで証拠構造把握
④証拠検討(AKS,APS,AQ以外)
⑤論述組みたて

※間接事実は,推認力が強い順に検討する。
※文章の巧拙など,形式的な表現ぶりには点がない。中身で点が付くので,間接事実の整理・まとめに注力する必要はない。とにかく推認過程の論述に力を入れること。
※配点が一番あるのは,推認過程の記載。ポイントは,あたり前のところを詳しく書くこと。

(あたりまえのところの書き方)
Ex.(間接事実=ATMの利用明細書(+生年月日が書かれたメモの所持))
(意味付け)
ATMの利用明細書は,取引ごとに発行され,取引をした者が手にする物であるところ,犯行の8時間後にAがこれを所持していたということは,Aが当該利用明細書にかかる取引に関与していたからであると考えられる。これに明細書のみを譲り渡すことは通常想定できないこと,キャッシュカードによる引き出しには,暗証番号が必要不可欠であるところ,本件メモの記載はVの暗証番号と一致していることを考え合わせると,Aがカードを使用したことを推認させるから,この事実は,Aが犯人であることを相当程度強く推認させる。


【犯人性起案の構成】

第1 結論
第2 間接事実
※その事実のみで推認が可能なレベルの事実を書く。
※推認力がある程度認められる事実につき,推認力が高い事実から書いていく。
※多くて5個程度。
※具体的な事実を挙げる。

1 間接事実①(※見出しを書く。わりとざっくりでよい。)
(1)犯人/事件側の事情(※見出しを書く)
(2)被告人側の事情(※見出しを書く)
(3)評価(推認過程+推認力)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[論述例]
1 被害品である旧500円札等を被告人が犯行の2日後に所持していたこと
(1)旧500円札等が被害品であること
(証拠),(証拠),(証拠)によれば,~が認められる。また,(証拠)によれば~が認められる。
(2) 被告人が旧500円札等を犯行の2日後に所持していたこと
(証拠),(証拠),(証拠)によれば,~が認められる。また,(証拠)によれば~が認められる。
(3)評価
以上のとおり,被害品である旧500円札等を被告人が犯行の2日後に所持していたことが認められ,経験則上,窃盗犯人は被害品を時間的・場所的に近接して所持しているものと考えられることからすると,被告人が本件窃盗犯人であると強く推認される。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第3 供述証拠の信用性(※ワンパターン)
1 総論
2 利害関係
3 知覚・記憶の条件
4 証拠の裏付け ※一番大事!
5 供述内容(合理性,具体性,迫真性)
6 供述経過(変遷,不合理性)
7 供述態度
第4 積極的間接事実の総合 
ここまでの論述ではA供述は一切考慮する必要なし
※ごく簡潔にまとめる程度でよい。
ex.間接事実①,②,③・・・によれば,Aが本件〇〇事件の犯人であることは,合理的疑いを超えて優にこれを認定することができる。
第5 被告人の弁解
これ以前は,被告人の弁解は完全に無視して書く(争点を把握するのに使うだけ)
※消極方向に働くかどうかを考れば足りる。
※供述の変遷については,捜査段階の供述と対比して書く。
第6 小括 ※簡潔に。



第2 適条表起案
※条文の指摘を正確に。
※「法令の適用について」のプリント及び別紙の適条表例はよく読んでおく。
※「刑事裁判起案バントマニュアル第3版」の「適条表」に関する部分,うれしいきあん付録の適条表問題集をやる。

第3 法律問
※「簡潔に答えよ」ときたら,解答は2~3行程度で十分。

theme : 司法試験・資格試験・語学試験
genre : 学問・文化・芸術

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