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憲法

第1 科目特性

憲法の学習で重要なのは、①個々の人権が保障される理由、背景を理解すること、②その他憲法上の制度が存在する理由を理解すること、③判例の知識・理解の3点です。
というかこれに尽きます。司法試験レベルでは、細かい学説は全く要りません。

第2 インプット

 0 「判例六法」(有斐閣)
 1 「立憲主義と日本国憲法」(高橋和之、有斐閣)
 2 「憲法 解釈論の応用と展開」(宍戸常寿、法セミ連載2008年4月~)
 3 「憲法判例百選Ⅰ・Ⅱ」(有斐閣)
 4 「重要判例解説」(H16~H20、有斐閣)
※(5 「憲法Ⅰ・Ⅱ」(野中・高橋他、有斐閣))・・・辞書代わり

1の教材は、論文対策として極めて優秀です。コンパクトにまとまっているにもかかわらず、使えるフレーズが満載で、かつ人権の保障の根拠が明快に述べられています。
そして、この本の価値を真に引き出すのが2の教材です。内容的に高度な部分も含まれますが、憲法問題へのアプローチの仕方をこれほどまでにはっきりと示す資料は本教材以外にはないのではないでしょうか。
宍戸先生本人の講義を受けた経験から、内容的に絶対の信頼を置き、繰り返し読みこんでいました。憲法対策としては、これを読み込んだ上で、問題への切り込みの視点を理解しておけば大丈夫でしょう。

第3 アウトプット

 1 択一
 (1)新司法試験短答式過去問(辰己の短答過去問パーフェクト)
 (2)TKC模試3回(9月、12月、3月)
 (3)スタンダード短答オープン第1・第2クール(辰己法律研究所)
 2 論文
 (1)「旧司法試験論文過去問」(Wセミナーのやつ+辰己LIVE本)
 (2)「新司法試験論文過去問」(日本評論社のやつ)
 (3)「事例研究憲法」(木下・村田・渡辺、日本評論社)

憲法では、論文問題演習のいい教材があまりないと思います。最近では、演習本もちらほら見かけますが、本試験対策として有用なものはなかなかないでしょう。
もっとも、インプットの段階で憲法の問題に対するアプローチの仕方を身につけてさえいれば、新司法試験の過去問を繰り返し検討する方法でも十分であると感じます。
新司の過去問は非常によく練られていると思います。

theme : 司法試験・資格試験・語学試験
genre : 学問・文化・芸術

comment

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ペンは

何でも良いと思います。

No title

> kaさん

確かに。筆記具は(度が過ぎた)趣味なので(笑)。

No title

maso様

いつもブログ楽しみに拝見しております。

現在、本ブログで紹介していただいた宍戸先生の論文を
読んでおります。この論文は読めば読むほど気づかされるところがあり、本当にすごい論文ですね(すでに、3回読みました~)。
ご紹介いただき本当にありがとうございました。家宝とはいわないまでも机上の友となっております。

ここでお聞きすることは不適切かと思いますが、
宍戸論文について質問させていただけないでしょうか?
maso様のように宍戸論文を徹底的に読み込んでいる人が
周りにいないので、わらにもすがる思いで3つだけ質問させていただきました。
お答え頂けると幸いでございます。

第一に
私の理解では、
宍戸先生の論文第5回「目的手段審査」で、
目的審査では、①当該憲法上の権利を制限しうる内容性質の利益かどうかという「質」の審査と、②法益侵害の危険の程度の審査(事前制約の場合)について審査することができると述べられていると思います。
この①の「質」の審査というのが具体的に論文試験でどう展開していいのかがいまいちわからないのです。
宍戸先生は①の例として、選挙権制約目的として憲法上認められるのは選挙の公正の確保に限られるという判例を上げられています。
実際このような問題が出たとき、選挙権の制約目的として認められる目的が選挙の公正の確保に限られるということを説得的に(言い放しにならずに)論証するイメージが持てないのです。
maso様がこのような「質」の衡量の時どのように説得的に論じておられるのか、お教えいただけないでしょうか。質問の趣旨がうまく伝わればよいのですが・・・

第二に
また、目的審査の時に、このような①の「質」の審査と②の「法益侵害の危険度」の審査ができる具体的な合憲性判断基準をどのように書いておられるのか、参考までに御教示願えないでしょうか。

第三に
宍戸論文では、石川先生の論文を参照されて手段審査の枠組みとして①合理性、②必要性、③利益の均衡性(③の妥当性については留保されていますが)を提示されています。この3つを審査できる具体的な合憲性判断基準についてどのように書いておられるのか、これもよろしければ教えていただけないでしょうか。

お忙しいところ、誠に申し訳ありません。宍戸先生に直接聞ける環境でもなく苦心しております。
簡単で結構ですのでご教授願えれば幸いでございます。重ね重ね申し訳ございません。よろしくお願い致します。

tomato





No title

tomatoさん

ご質問ありがとうございます。
もうすっかり憲法から離れているので、うまくお答えできる自信はありませんが・・

1 第一の点について
公共の福祉を人権衝突調整のためだけの原理とは見ない立場=ある個人の人権を制限することにより、多数の個人の人権とはいえないにしても重要な利益が実現されるというような場合にも制約が許容される場合があるとする立場を前提として考えると、
原告側は、権利の性質から厳格審査基準を立てて、目的審査をする中で、【たしかに、選挙権は選挙制度を前提としてその枠内で行使される性質持つため、選挙権を実質化するための選挙制度構築の立法裁量は許されていると考えられる(憲44、47)。すなわち、選挙権をあるべき姿(たとえば平等選挙(憲14・44)の原則)にするためには、選挙の公正の確保のための制度構築が必要不可欠であり、それが土台となってはじめて代表選出への参加権が意味あるものになるから、その限度での制約は認められる余地がある。しかし、選挙権が代表選出への参加権という極めて重要な権利であることからすれば、それ以外の理由で制限されてはならない。したがって、選挙権の制約目的は、選挙の公正の確保に限られると解すべきである。】というような感じになるのかなと思います。

2 第二の点について
具体的な基準は、制約が問題となった人権の性格や規制の性格等を加味して考えるものですから、一概にこれを使うということはいえません。「質」の審査も、「法益侵害の危険度」の審査も、審査の中身ですから、たとえば、「①やむにやまれぬ利益確保を目的とするものであって、~」といったありふれた基準を出して、その中身として書いていけばよいと思います。要は、目的は重要であるとか、やむにやまれぬ利益確保のためのものであるとかを判断する場合に、当該憲法上の権利を制限しうる対立利益といえるのかどうかを具体的に検討して、立法目的の段階でもきちんと争えるようにしましょうということだと思います。

3 第三の点について
これについても、手段審査の中で何を観るべきかという話ですから、合憲性判定基準としては、さっきの目的審査基準に加えて、「②手段については、ア規制手段が立法目的に適合し、イ立法目的実現手段として必要最小限度の手段が選択されていることが必要である。」とか言って見ていけばいいと思います。

※なお、法令違憲の審査基準の考え方としては、通常審査(憲法が個人の尊厳確保のために人権を保障し、その保障を裁判所に委ねている以上、審査は厳格にすべき)を基準にして、人権の制約や規制の性格を加味して基準をスライドさせるという、高橋説がわかりやすかったので、それを使っていました。

No title

maso様

お返事ありがとうございます。
最近修習前でお忙しいにもかかわらず、
御丁寧なご回答痛み入ります。

第1の解答は唸りました。
選挙権についての目的審査でmaso様のように
書ければ点数は跳ね上がるだろうな~と、
一介の受験生にでもわかります。
目的審査における「質」の衡量のイメージがすごくつかめました。

こういう審査のイメージは、基本書等にも書いておらず、
本当に参考になります。

maso様に勧めていただいた高橋先生の
『立憲主義と日本国憲法』を使用させていただいてます。
私も、通常審査という考え方が非常にわかりやすくそれを
使わせていただこうと思っています。

高橋先生の通常審査という考え方は、
松井先生の言う「審査基準」にあたるのかと思います。
maso様は、この場合、「合憲性判断基準」(芦部先生のいう「やむにやまれぬ政府利益」「「目的の重要性」「目的の正当性」といった基準)は立てられないのでしょうか?
問題によるとは思いますが、通常は立てられることが多いのでしょうか。

修習準備にお忙しい中、追加で質問してしまい誠に申し訳ありません。
お時間のあるときにでも、簡単にご説明いただければ幸いです。

よろしくお願いします。

No title

maso様 tomato様

横槍すみません。。
お二人のやりとり大変参考になりました。実は私も論文を読んでみました。
結構難解でハードな論文ですねえ(笑)

さてさて、
Maso様がtomato様への回答の中でお書きになっていた目的の「質の衡量」は、目的に必要不可欠性を求めるケースで、
目的に必要不可欠性を求めるような厳格審査の場合には、書き方がよくわかりました。
ただ、この延長線上になりますが、中間審査の場合、目的の重要性の書き方のイメージが少しわかりにくくなりました(というよりも、お二人のやりとりで目が肥えてきたためだと思います)。
そこで、この場に乗じて質問させて頂いてよろしいでしょうか?
お手すきであればコメント頂けますと幸いです。

では、私の疑問点ですが、
例えば、薬事法判決は、「狭義における職業選択の自由そのものに制約を課するもので、
職業の自由に対する強力な制限であるから、その合憲性を肯定するためには、原則として、重要な公益のために必要かつ合理的な措置であることを要し」と述べた上で、目的の重要性を論じる時に、「医薬品は、国民の生命及び健康の保持上の必需品であるとともに、これと至大の関係を有するものであるから、不良医薬品の供給から国民の健康と安全を守るために、業務の内容の規制のみならず、供給業者を一定の資格を具備するものに限定し、それ以外の者による開業を禁止する許可制を採用したことは、それ自体としては公共の福祉に適合する目的のための必要かつ合理的措置として是認することができる。」と述べています。
この判決では、重要な公益として、「不良医薬品の供給から国民の健康と安全を守ること」が認められているのだと思います。

もしこれと同じ問題が出てきた場合ですが、「不良医薬品の供給から国民の健康と安全を守ることが」重要な公益にあたると論証しても、言い切りで説得的ではないので点数はつかないのかなぁ~なんて勝手ながら思います。権利の「質との衡量」の中で重要性を認定すれば得点がはねるのではないかなと。。。。

ただ、私の実力では、重要であるというのは、必要不可欠と違い中間的な基準なので、その論証のイメージがつきません。友人とも議論しましたが限界です。。。
maso様は、このような「重要な公益」という認定をする場合どういう形で認定されますでしょうか。

お時間お許しになれば是非ご教授下さい。

カナリア

No title

tomatoさん

大した回答もできず恐縮です。また時間のあるときにでも論文の該当箇所を丁寧に読み返してみます。

ご質問について、法令違憲の場合はtomatoさんが摘示されたような違憲審査基準(=合憲性判定基準)を立てていました。その際、通常審査をベースにしたうえで、スライド後の具体的な基準としては、116ページの3段階の基準を参考にしていました(※基準の振り分けについては、芦部先生の「憲法判例を読む」という本にも、参考になる表があったと思いますので、機会があれば見てみてください)。

もっとも、大切なのは基準を導く過程と基準の当てはめの中身の方にあると考えていたので、基準の言葉それ自体にはこうでなくてはいけないといった決まりは作っていませんでした。

No title

maso様

ご返信いただきありがとうございます。

あまり基準の言葉にとらわれずに、
基準を導く過程とあてはめをしっかり充実させて
いきたいと思います。

宍戸先生、高橋先生、maso様のブログを
拝読する中で、ようやく憲法に一筋の光が
見えてきたように思います。
今までの憲法の勉強は、本当に暗闇の中を
さまよいながら闇雲に基本書や判例を読んで
いただけのように思います。
本当に感謝しております。

修習に全く関係のない憲法でお時間を取らせてしまい
本当に恐縮です。

maso様は本当に憲法に対する理解が深いです
(学説などをよく知っているというという意味ではなくて)。
予備校で教えられるなら本当にその授業を取りたいです
(修習に入られるので無理ですね(残念))。

本当にありがとうございました。

No title

カナリア様

難しい問題ですね。

中間審査の場合に、文面上、政府利益と権利の「質の衡量」を
するのは、難しいのではないかという気がします。

不良医薬品の供給を防止することは、国民の生命健康を守ることにつながるので重要な目的だという形の認定しかできないのかな~と、個人的には思っています。
ここは、薬事法判決が言うように、「競争の激化ー経営の安定ー法規違反という因果関係に立つ不良医薬品の供給の危険が、薬局等の段階において、相当程度の規模で発生する可能性があることは、単なる観念上の想定にすぎず、確実な根拠に基づく合理的な判断とは認めがたい」という形で、「法益の侵害の危険性」についてしっかり論証すればいいのかな~という気がしています。

目的の重要性は、あまり憲法的な議論になっておらず、カナリア様のおっしゃるように、あまり点はつかないのかも知れませんが、私にはこれぐらいしか思いつきません。

そう考えると、中間審査はなかなか難しいですね。

参考にならない返信をしてすいません。

No title

> カナリアさん

ご質問ありがとうございます。
まず、目的が「重要」というのは、消極的に憲法によって禁止されていないこと(正当)では足りず、積極的に立法目的とする実質的な理由があるという意味だと考えています。
ともあれ、「重要」というのが、「正当」と「必要不可欠」の中間をすべてカバーするとすれば、どの程度の実質性があればよいのかは一概にはいえず、難しいです。

大した例ではありませんが、同じ問題が出てかつ中間審査基準で書くとすれば、一部判例の文言をそのまま使って、
「①薬事法の立法目的の重要性
立法目的が重要であるといえるためには、それが単に憲法上許されている(正当)というだけでなく、実質的な理由があることが必要である。
薬事法は、医薬品等に係る事項を規制し、その適正を図ることを目的とするところ(1条)、医薬品は、国民の生命及び健康の保持上の必需品であるとともに、これと至大の関係を有するものである。 そうすると、不良医薬品の供給から国民の健康と安全を守ることは、すべての個人が生命、自由及び幸福追求に対する権利を享有し、個人として尊重されるために必要な措置として、まさに公共の福祉の確保に直結するものといえ、これを職業の自由の対立利益ととらえて規制目的とすることには実質的な理由が認められる(憲法12条、13条、22条1項参照)。したがって、薬事法の立法目的は重要というべきである。」という感じで書くのかなと思います。

No title

maso様

目的の重要性の論証、すごいですね。
自分が書いたカナリアさんへの返事を消したくなりました(笑)

こういう目的審査の時にも、高橋先生の公共の福祉の考え方が
生きてくるんですね。

すごく参考になりました。

No title

Maso様

早速のご返信ありがとうございます。

目的審査の重要性の論証がいつもしっくりこず、少し悩んでいたのですが、maso様の論証を見てこんなふうに書けば良いんだということがすごく良くわかりました。
こんなふうに書けば、点数跳ね上がりますね(笑)
ライバルより一歩抜き出でますかね!
このブログに出会えてよかった★と本気で思っております。

maso様にご教授いただいたものをイメージしながら、目的審査で憲法的な議論ができるように頑張ります。

横レスに対してお忙しい中ご回答いただいて、本当に申し訳ありませんでした。そして、ありがとうございました。

カナリア

No title

> tomatoさん
> カナリアさん

コメントありがとうございました。
思考実験がうまくいっているかは不明ですが、少しでも何かの役に立ったならば幸いです。

No title

 以前に質問させていただいたpun太郎です。masoさんに論文式の勉強のうち、問題演習に関して質問があります。
 masoさんは、旧司の過去問を素材に答案構成をしていたと記憶しています。そこで、質問なんです。答案構成後、分析不足・間違えた部分を訂正するために、教科書やら演習書の解説やらを読むと思うのですが、その読む時間にどのくらい費やしていましたか??一つの問題を答案構成→解説→次の問題にいくまでに、つまり、一問ごとにどのくらいの時間をかけていましたか?
 変な質問で分かりにくいと思うのですが・・・お願いします!!

また、最近のmasoさんからみて、おすすめできる、各科目の演習書を教えていただけないでしょうか??

No title

>pun太郎さん

ご質問ありがとうございます。

前段のご質問について,Q1答案構成→Q1検討→Q2答案構成→Q2検討…ではなくて,その科目のノルマ(ex.旧司の平成後期の問題)に沿って,Q1答案構成→Q2答案構成→Q3答案構成…→Q1検討→Q2検討→Q3検討…という順番でやっていました。
答案構成の時間(試験時間1時間あたり15分)は厳守していましたが,検討の時間は特に決めずに,原則として納得できるまでやっていました。ただし,すぐには解決に至らなそうだと感じたものは書きとめておいて,休憩時間にまとめて調べるようにしていました。

後段のご質問について,申し訳ないのですが,最近の演習書についてはフォローしておらず,お答えすることができません。この点については,直近合格者(新第64期)の方に聞くのがよいと思います(N氏がここを見て答えるかもしれません)。
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Author:maso
弁護士(63期)。いわゆる大手渉外法律事務所で働いています。

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