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公法系論述(行政法)

憲法に続いて行政法もアップ。論述ファイルより転載。

憲法同様信用性は・・・
まあ、一応こんな感じで考えました、という参考程度に。
質問されてももはや答えられない可能性大ですアップロードファイル




第2 行政法答案の型

行政法の解答パターン。知識として使う分野の順番は、
①行政法総論・組織法→②行政救済法→③行政救済法→④行政法総論

1 [STEP1:前提整理]
※事案による。必ずしも答案に書く必要はない。
(1)問題となっている個別法の適用関係を整理して
(2)行政庁の行為を根拠とともに特定する。
※通達、要綱、行政規則、行政指導など処分性が微妙なやつには注意する。

【行政行為の性質】
ア 国民の権利義務と関わる
(ア)規範の性質が一般的:法規命令。法律による委任、政令、内閣府令、省令、規則・・
(イ)規範の性質が具体的:行政処分
イ 国民の権利義務と関わらない
(ア)規範の性質が一般的:行政規則。訓令、通達(解釈基準)、給付規則、指導要綱
(イ)規範の性質が具体的:行政指導


2 [STEP2:訴訟類型・仮の救済選択]
(1)行政庁の行為の効力を否定することができ、かつ、
(2)原告のもっともベストな状態を実現する方法を考え、行訴法の抗告訴訟+当事者訴訟のうちどれを使うかを決めていく。
手順は、
ア 訴訟で求めたいことを定式化する。
イ 処分性の有無を個別法の仕組みに則して検討する。
※処分性=公権力の主体たる国または公共団体が行う行為のうち、その行為によって、直接国民の権利義務を形成し、またはその範囲を確定することが法律上認められているもの。
 (ア)法律の文言、(イ)法の仕組みをメイン、(ウ)行政不服申し立ての対象となっているか、(エ)行手の適用除外となっているか、(オ)聴聞等の手続の有無、(カ)救済の必要性などをサブの基準として、認定する。なお、行政システム全体から勧告等に処分性を認めるケースもあるので注意する。
ウ 抗告訴訟かそれ以外かを決める。

【それ以外にこの段階でやっておくこと】
※「不利益処分」か「申請に対する処分」かを見極める。届出には注意する。
※許可基準の性質。おおざっぱに「許可」か「特許」かを見る。
→ 本来自由なものを禁止して、個別に解除するというのならば、許可基準以外の事情を考慮することは許されないという主張が容易になる。

【訴訟類型ごとの注意点】
ア 取消訴訟
訴訟物=行政処分の違法性一般である。既判力もそこに生じ、国賠にも及ぶのが原則。
イ 無効等確認訴訟
※執行停止あり。事情判決なし。
(ア) 出訴期間が経過しているかを厳密にチェック。
(イ)「現在の法律関係に関する訴え」=当事者訴訟、争点訴訟との関係。
→ メルク:いずれが紛争を解決するための、より直截的で適切な争訟形態かどうか。
(ウ)予防訴訟(前段)は、①課税処分(除去命令)→②滞納処分(代執行)のように、すでに①がある場合で②を差し止める場合。
ウ 不作為の違法確認訴訟
※出訴期間、執行停止、取消事由、事情判決
「法令に基づく申請」=申請権が法令の明文で規定されていることは必ずしも必要でない。
「通常の期間」=標準処理期間(行手法6)を考慮するが、これより長いことも短いこともある。
エ 義務付け訴訟、差止訴訟
※非申請型義務付け訴訟+取消訴訟を併合提起することもできる。
「その損害を避けるため他に適当な方法がないこと」
→ 行政過程において、特別の救済ルート(更正請求とか)がないときのことを言っている。私人に対する民事訴訟が可能であることをもって補充性の要件が満たされないとの趣旨ではない!!
オ 当事者訴訟
(ア)必ず、地位・権利にひきつけること。
(イ)確認の利益を丁寧に認定すること。
(ウ)給付行政のときは、給付訴訟でやること。
(エ)44条に気をつけること。
※処分・裁決を争う場合には、抗告(取消)訴訟の排他的管轄により原則として不適法になる。
※処分が無効であるときは、排他的管轄がないから適法。
※処分がかかわっていないときはもちろん適法。
カ 国賠・損失補償
※国家賠償、損失補償は、問題文が要求しているor不作為の違法確認が聞かれたとき以外は、最終手段という意識を持つ。
※国賠は、要件を挙げてきれいにあてはめる。広く国民の利益を擁護する。
(ア) 国賠1条
a 公務員性 ex.問題となるとき=保育委託とか。
→ ふつうは問題にならない。
公権力の行使に当たればその主体が公務員になるから。
①公的業務に従事(公権力の行使性のある活動か)
②国・公共団体の任命権者から任命(指揮監督の程度、自由度)
③国・公共団体から給与(営業目的、資金の供与など)
b 職務執行性(外形説)
→ 客観的に職務行為の外形
c 違法性
→ 違法性と過失(一元・二元)。法律等に明確な基準があるかどうか。
→ 申請に対する不作為
(a)客観的に手続上必要と考えられる期間
(b)その期間に比して、さらに長期間にわたり遅延
(c)通常期待される努力で解消できたのに努力を尽くさなかった。
→ 行政指導
(a)真摯かつ明確
(b)特段の事情(不協力が社会通念上の観念に反するといえる)なし。
→ 職務行為基準 ⇔ 公権力発動要件欠如説
   公務員が具体的状況下で職務上尽くすべき法的義務に違反したかどうか(違法相対説)
→ 不作為
権限が付与された趣旨・目的に照らし、その不行使が著しく合理性を欠く場合に違法。視点は、
 (あ)被侵害利益
 (い)予見可能性
 (う)結果回避可能性
 (え)行政への期待可能性
d 公権力性(広義説)
→ 国または地方公共団体の作用のうち、純粋な私経済作用+同法2条によって救済される営造物の設置・管理作用を除くすべての作用
(イ) 国賠2条
a 公の営造物
→ 人的要素を捨象して物的要素に着目=公物
b 設置又は管理の瑕疵
→ 営造物が通常有すべき安全性を欠いていること
「営造物の構造・用法・場所的環境および利用状況」等の事情を総合考慮して、「具体的、個別的」に判断
→ 供用関連瑕疵
営造物が供用目的に沿って利用されることとの関連において、危害を生ぜしめる危険性がある場合。
利用者以外の第三者に対するものを含む。受忍限度論で判断。
(ウ)国賠3条
実質上の負担義務者も含む。①同等の費用を負担+②営造物による事業を共同して執行。
(エ)損失補償 
※「特別の犠牲」にあたるという主張。
 視点は、
 a 侵害行為の目的
 b 侵害行為の態様
 c 侵害行為の強度
(オ)谷間
 a 損賠アプローチ:過失推定で攻める。
 b 損失補償アプローチ:憲29Ⅲ類推で攻める。
※(集会等の期日経過による)訴えの利益喪失⇒訴えの変更パターンには注意。
※ 作為責任+不作為責任の2つの瑕疵が問える場合があるので、気をつける。  
※ 最も適切といえるかどうかは、「勝訴判決の効果(既判力、形成力、拘束力)が原告の要望との関係でどの程度適合しているか」という視点から考えていく。

(3)仮の救済について
ア 積極要件、
イ 消極要件
ともに丁寧に当てはめる。
※執行停止は、効力、執行、続行の停止。効力停止は最終手段。
※不許可処分に執行停止をするなどというミスをしないように。
→ 申請が係属している状態に戻るだけで許可にはつながらないから。非申請の場合も同じ。
※重大な損害<(回復の困難な損害)<償うことができない損害
→ 「償うことができない」とは、
処分がなされた後に執行停止をすることによったのでは、救済の実を挙げることができず、著しく救済が困難であることが一応認められる場合。

3 [STEP3:訴訟要件の検討]
(1)STEP2で選択した訴訟類型が訴訟要件を満たすかを検討する。
※ほとんどの事例では、処分性、原告適格、訴えの利益がメイン。
→ 非申請型義務付け訴訟のときはとくに原告適格が問題となるので注意。
※内容について書く時間を確保することを意識する。ここで書きすぎない。
※直接問題とならないものも一言だけでも触れておく。結論を絶対忘れないように。
※被告適格注意! 行政庁ではない。原則は、国か地方公共団体。例外として11条2項(行政庁が国または公共団体に属しないとき)。

4 [STEP4:本案上の主張]
(1)実体上の違法 
※無効確認のときは、ア 重大性+イ 明白性(処分の外形上、客観的に誤認が一見看取しうるかどうか)
※行政側の処分理由が問題文に記載されている場合、取消訴訟なら、行政側の理由だけつぶせばよい。義務づけ訴訟の場合は、さらに「他の理由で拒否処分されることまで防ぐ」主張が必要。
ア 法令違反(法解釈の問題)
まずは、個別法の規定に反することを主張する。
あくまで本案では法令違反がメインの主張である。法律による行政の原理。
イ 裁量逸脱濫用
民法でいうところの権利濫用の主張。
「これを出したら負け」位の意識で書く。裁量論は本来相手方の主張。
要件裁量を認めた上で、裁量統制。権限の逸脱・濫用のあてはめ。
基準は、「事実が全くその基礎を欠くか、又は、事実に対する評価が社会通念上著しく不合理といえる」場合。視点は、
(ア):法令の目的違反
(イ):不正な動機
(ウ):平等原則
(エ):比例原則
(オ):人権侵害
(カ):義務懈怠
(キ):他事考慮
※もんじゅ最判のルール
「用いられた具体的審査基準に不合理な点があり、又は調査・審議・判断の過程に看過しがたい過誤・欠落があり、これに依拠」
※裁量の有無の判断は、
(ア)法令の規定っぷり:不確定概念、「~することができる」、要件が明示されてないなど
(イ)処分の法的性質:本来的には認められない特別の法的地位を与えるものか
(ウ)行政機関の判断の性質:政策的、専門的、技術的、政治的、外交的判断
 a 何が考慮事項か、あるいは考慮事項でないか
 b どの程度考慮すべきか、あるいはすべきでないか
(2)手続上の違法
ア 行政手続法の適用があるかを慎重に分析する。
イ 行手の適用があるなら、何がされてないかをチェックして主張。行手の適用がなくても、判例の規範を使って手続上の違法性を主張する。

theme : 司法試験・資格試験・語学試験
genre : 学問・文化・芸術

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参考になります

はじめまして。ブログ読ませてもらってます。ありがとうございます。
masoさんお勧めの宍戸先生の連載、読んでみましたが、とても参考になりました。時間を見つけて、出来るだけ目を通してみたいです。
それと、論文まとめファイルの連載もとても参考になります。是非、お時間のあるときに、民事系と刑事系も載せてもらえるととても嬉しいです。よろしくお願いします。

No title

makuraさん

コメントありがとうございます。
民事系と刑事系については、基本的には「論述の大枠」という記事で示した感じで書き、論文まとめファイルでは、論点の考え方や論述に使えそうな言い回し等をまとめたのみですで、あまり参考にならないかもしれません。

No title

これは、すごい!!
受験雑誌に売れるぞよ!
このブログ、友達にも紹介しました。

No title

通りすがりのCさん

コメントありがとうございます。
私の知っているC・Hですか?違ったらすみません。

仮に投稿するとしたら、もっときちんと加筆するよ。
ご紹介いただき光栄です。




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