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予備校の利用とか

第1 予備校の利用

 受験生がロースクール・自習以外で勉強の場を求めるとき、選択の対象としては、大まかに①TKC模試、②基礎講座、③短答答練、④短答講座、⑤論文答練、⑥論文講座、⑦直前期の全国模試が考えられます。
私は、「①+③(辰己短答オープン第1・2)+⑦(辰己全国模試)」を利用しました。
自分の周りをみると、以前の記事で書いた刑事系のスペシャリストは、「①~③+⑦」、超上位合格者は「①+③~⑦」や「①~⑦」、上位で合格した人は、「①、③、⑤、⑦」、「①~③+⑤~⑦」、「①、③、⑤~⑦」などで、中には「①のみ」、「①+⑦」という人も結構います。
②については、ロー入学以前に受講していた場合も含みます。

 このように対策は個人個人で異なるため、一般的に予備校を利用したら受かりやすいとか、利用しなかったら合格が遠のくということは全くないと思いますが、試験のコツ(時間配分や答案の視点など)をつかむあるいはそのきっかけを得るという面では、自分でやるよりも早いということがあるかもしれません。また、他人の話をきいてはじめて自分の誤解に気付いたり、疑問のもやもやが晴れたりすることは多いですから、受験対策を本業としている人々の話であればよりそういう機会が多いかもしれません。

 どうも、ローにいると、予備校は敵だというような風潮がありますが、どれだけ積極的にローでの勉強に臨んでも、試験対策に関してはローだけではどうにもならない部分が確実にあります(積極的にフォローしてくれる環境があるならまだしも、そうでない場合)。プロセスがなんだかんだいっても、結局、「ロースクールでの学習成果をみる」という司法試験は、「膨大な試験範囲から出題され、5日にわたり、厳しい時間制限下で短答・論文の問題を解かなければならず、短答を突破していても、使いにくい六法のみ参照可の状況において行われる、一発勝負のペーパー試験(初見の長文問題)で点を取らなければ合格できない試験」なんです。
 そこには、それ以外の要素、たとえば、法律論文・文献のリサーチ力も、数日かけて練り上げたレポートによる評価も、ソクラテスメソッドによる議論における様子(平常点)も、インターン・エクスターンでの評価も反映される余地は全くありません。司法試験は、受験生の力のほんの一部分をためす試験でしかないんです。
(ですから、たとえ残念な結果となってしまったとしても、その人のやってきた勉強のすべてがダメとか、その人が優秀でないとかいうわけではないことは明らかです。)

 しかし、試験制度にいくら文句を言っても、その試験を突破できなければ法曹資格は得られないわけですから、試験突破に照準を合わせた勉強を行わなければなりません。こっちは限られた期間で、自分の力を司法試験合格に向けてカスタマイズしなければならないのですから、悠長に足りない部分を埋める手段が予備校だから良い悪いとか議論している暇はありません。自分にとって合格のために必要と判断した以上、ローだろうが予備校だろうが使う。それだけです。

 予備校利用で一つだけ気をつけることがあるとすれば、利用することに決めたら主体的にかつ徹底的にやるということでしょうか。受け身でとりあえず通うというスタンスでは、時間の無駄ですし、消化不良で徹底的にできないのであれば、効率性を求めたはずが逆効果になってしまいます。
 ごくごくあたりまえのことですが、「情報を集め、取捨選択して、メリット・デメリットを判断し、決断し、実行する。」をすべて自分主体でやることが大切だと私は思います。

なお、念のためにアップロードファイル、私はローを否定するつもりはありません。素晴らしい授業をいくつも受けることができましたし、一流の教授・実務家、普通なら机を並べることのなかったであろう様々な人との出会い・交流など、極めて貴重で意味のある3年間を過ごすことができてよかったと思っています。上述の意見はあくまで、点を取るための純粋な試験対策という面だけで見た場合のことを言っています。 




第2 予備校関係の教材、法律雑誌

 私が使ったのは、①辰己LIVE本(憲法、民法(2冊)、刑法、刑訴、民訴)+辰己ハイローヤー記載のLIVE本の続き(旧司H17、18)、②旧司・新司の再現答案(雑誌掲載のもの、本となっているもの問わずたくさん)、③旧司択一過去問(民法、WセミナーとTAC)、旧司論文過去問(行政法以外、Wセミナー)、④Wセミナーの雑誌アーティクル添付の論点表、⑤合格体験記(無料のもの、ブックオフで100円で買ったもの)、⑥予備校講師が書いた勉強法関係の書籍複数(すべてブックオフで100円で買ったもの)です。
※⑤と⑥は、息抜きがてら読むという位置づけ。

 雑誌・冊子関連で学校の図書館で意識的に目を通していたのは、「受験新報」、「ハイローヤー」、「アーティクル」、「法学教室」、「法学セミナー」、「法曹時報」です。何か調べものがあって図書館に行くときや最新号が入ったころに休憩時間を利用して見てました。いままで法律雑誌はほとんど見たことがないという人も、これらの雑誌は読んでいて楽しいし、試験対策に直結する発見も多いのでおすすめです(「使用教材」の記事にあるように、私はかなり法教と法セミの連載を利用しました)。法学教室あたりについては、周りに定期購読をしている人もたくさんいると思うので、ちょっと貸してもらって見てみるとよいかもしれません。必ず読まなきゃいけない、と思うとノルマのようになって苦痛を伴いますから、息抜きくらいの位置づけがちょうどよいのかなと思います。

なお、判例時報、判例タイムズ、ジュリストなどの雑誌は読んでいて(私は)眠くなってしまい、休憩には向いていないと思い、ほとんど見てません。本当はこっちをメインに読み込むべきなんだろうけど笑

theme : 司法試験・資格試験・語学試験
genre : 学問・文化・芸術

comment

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No title

いつも有益な情報をありがとうございます。
このトピックとは直接関係なくて恐縮ですが質問させてください。
①9月から試験までどのようなスケジュールで勉強されていたのでしょうか。
②input段階で基本書は通読されましたか。
③inputとoutputはどのような比率でやられていましたか。

唐突で申し訳ありませんがお答えいただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。

No title

コメントありがとうございます!

第一 質問①について
 授業以外にメインでやったことにしぼって書きます。当時のスケジュール表を見つつ思い出しながら書いているので、抜けているところがあるかもしれません。勉強は週6で、時間については授業のない日は約9時間/日です(詳しくは別記事を参照してください)。
Ⅰ 2008年9月~12月
9月のTKC模試を受けて現実を知り、現状分析。択一を安定させてから論文へ移ることにして(当時は択一:論文=1:4だったため)、12月までは択一:論文=9:1くらいにしようと決め、①百選(手形・商法総則商行為法を除く試験科目のすべてについて全判例。アペンディックス含む。)・重判(民法のみH13~20、他はH16~20)つぶし+②旧司短答過去問(民法のみ)S36~H20を1周+③新司短答過去問(プレ・サンプル含む)を2周。合わせて、④辰己択一答練を受講(復習メインで)。①~③がすべて終了したのが12月6日。そこからTKC模試までは、それらの復習。
論文演習は、友人2人との自主答練(週1回、4時間で2問解く)を無予習でやって検討するのみ。他には、mixiで議論したり、法律雑誌に目を通す程度。
Ⅱ 2009年1月
択一答練の復習(1月17日までに、TKC2回分+択一答練ミス問を2回まわす)。
論文は上記ゼミを脱退したため、自習+mixiでの議論のみ。
下旬は期末テスト。
Ⅲ 2009年2月~3月
択一の配点比率変更を受けて、期末テスト明け(2月頭)から徐々に論文対策の比重を高める。知財論文ゼミ開始(2週間に1回くらい)。択一:論文=5:5くらい。
択一は、短答答練ミス問ファイルを3月のTKCまでに1まわし+判例六法で条文・判例の読み込み+辰己答練。3月半ばにもう一度新司短答過去問のミス問を一周。
論文は、自分で時間を計って新司過去問を書いたり答案構成したり+旧司の答案構成をしたり(構成時間は1問あたり15分以内。手形小切手を除く全科目全問。大体でいうと、事例問題中心に憲法は2周。民法・刑法も2周+平成の問題はさらに数回、商法は1周+平成後期について2周、民訴・刑訴は2周+平成後期について2周)して、新司・旧司再現答案、出題趣旨、新司ヒアリングの読み込みを繰り返し、友人に意見を聞いたり議論したり。あとは法教・法セミの連載や事例研究憲法・行政法、刑事の調査官解説、解析民訴その他の教材を読んだり解いたりつぶしたりして、百選も復習した。下旬に公法系の解答パターンのひな型を作り、その後適宜修正した。
Ⅳ 4月
択一:論文=3:7くらい。
択一は、判例六法の読み込み+短答ファイル(ワードで作った資料+答練解説冊子についている表を綴じたもの)まわし。総択と全国模試をうける。
論文は、全国模試を受け、全科目基本書通読(中旬)、中旬~下旬に論文まとめファイルを作った。下旬は、百選・重判全復習、論文ファイルまわし。
Ⅴ 5月~本番
5月1日~12日の期間で全科目2、3回ざっと確認できるようにスケジュールを組んで、判例六法読み+短答・論文まとめファイルまわし。

第二 質問②について
受験勉強を本格的に開始してから、ということであれば、頭から丁寧に通読したのは4月の1回だけです。もちろん、択一・論文の復習のために基本書の当該単元だけを通読するということは何回かやりました。これは、択一・論文問わず、インプットのために基本書を頭から読むよりは、アウトプットをする中で法律知識・理解がどのように問われるのかを知った上で、その部分について基本書に戻って確認するというやり方のほうが、メリハリがついて読みやすいし、効率がいいと考えていたからです(試験的によく出るところも、出しやすいところも分かります)。
 もっとも、それ以前のロー生活の中で、ということであれば、全科目数回通読していると思います(ラインを引いたところだけの確認も含む)。「使用教材」に挙げた基本書以外にも、参照のために多くの基本書に目を通しました。

第三 質問③について
 普段の勉強の中で、特別にインプットのための暗記の時間などを設けたりはしませんでした。択一にせよ論文にせよ、アウトプットをする中で、あやふやな部分は意識して基本書に戻って理解できるまで読み込んだり、友人・先生に聞いたり、手書きで何回か書いたり、という感じで同時にインプットしていったという感じです。ですから、比率ということでいえば1:1ということになるのかなと思います。
 (なお、上の方法で行くと、どうしても知識にムラや穴ができてしまうと思ったので、Wセミナーのアーティクルについている論点表で基本論点・基本知識をちゃんと理解できているか網羅的に確認していました。)

No title

非常に丁寧なご回答ありがとうございます!
大変参考になりました。
ベースラインの勉強の具体像がかなり見えました。
参考にさせていただきたく思います!
ありがとうございました!!

No title

何かの参考になったならば嬉しいです。

重判は当時H20が出ていなかったので、「~H19」ですね。すみません。

本格的に取り組み始める時期が遅かったので、相当バタバタしていました。個人的には、もう少し余裕を持って論文対策がしたかったです。

No title

便乗ですが

択一の点数の伸び方が半端ないと思っていたのですが
なるほどと思える勉強カリキュラムですね。
そこまで思い切って択一に時間を割くものなんですね…。

3ヶ月弱をほぼ択一対策に振ってしまうと
結構、論文用の知識
(択一には不要だが、かけなければならない定義、論証など)
が削れるように思えるのですが
その点の不都合はありませんでしたか?

私は今、基本書通読+新試短答過去問or肢別+旧試論文+判例集
というスタイルなのですが、これだとどれも進度が遅いので
どれかに集中させたほうがよいかなとも思っているところなんです。
だから、ちょっと参考にさせていただきたいなと。

No title

roguさん

コメントありがとうございます!

まずは、評価が客観的で単純な努力により確実に点を取れる択一に時間を割くのが得策だと考え、12月のTKCまでになんとか択一を安全圏に持っていって、あとはそれをキープしつつちょっとづつ底上げしていくという作戦でした。とはいえ、ここまで思い切ったのは、択一の点の影響力が今よりも強かったことが大きいです。
※12月のTKCでも択一が微妙ということになると、次に全体との位置を確認できるのが3月のTKCとなってしまうため、精神衛生上よくないと思ったということもあります。

たしかに短答は、いわば浅く広く質より量で、考えても無駄な知識問題も出ますし、論文には出ないプロパーの部分もありますが、論文と被る範囲については、問題演習の復習段階で結論だけの勉強にならないように、意識的に基本書等に戻って丁寧に(=論文用にも)確認していました。また、時間はかかっても百選・重判は論文用にも使えるようにとつぶしていったので、それもある程度対策になっていたと思います。
9月~12月の自主答練で3系統の論文を書いてみた感触から、これなら期末明けからでも平気そうだと楽観的に(?)考えていたところもありました。

択一をやっていく中で7法の知識の精度が上がってくると、論文対策としては重要個所の理解を深める他は、主にどう書いていくかの面に集中すればよかったので、その意味では楽に感じました(時間的な余裕は感じませんでしたが・・・)。

No title

詳細な回答ありがとうございます。

論文の勉強のリンクするような勉強の仕方をされていたようですね。
それなら確かに12月半ばからでも論文は平気かもしれませんね。
もちろん、ある程度論文に自信がおありだったようなので
そういう自信のある人であれば、ということなのでしょうが。

それに、確かに、12月にもう択一は大丈夫だろうとおもえるのは
精神的にだいぶよさそうです。

ありがとうございました。

No title

ライブ本私も大好きです!
質問なんですが、ハイローヤー記載のライブ本の続きというのは具体的な何年何月号とかはわかりますでしょうか。
ぜひ読んでみたいです☆

No title

> roguさん

当時の自分の計画について改めて認識することができました。ご質問ありがとうございました。

> ゆっきーさん

資料を友人にすべて譲ったため手元にはないのですが、
アマゾンで見る限り、

【H17年度旧司法試験】

月刊ハイローヤー2005年
①民法、商法、刑法、刑事訴訟法・・・10月号
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%88%E5%88%8A-Lawyer-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A4%E3%83%BC-2005%E5%B9%B4-10%E6%9C%88%E5%8F%B7/dp/B000BARVAQ/ref=sr_1_11?ie=UTF8&s=books&qid=1255270174&sr=1-11

※これ以外の科目はもともと掲載されていなかったかもしれません。
ちょっと覚えていなくて・・すみません。

【H18年度旧司法試験】
 
月刊ハイローヤー2007年
①刑法、商法(第二問)・・・3月号
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%88%E5%88%8A-Lawyer-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A4%E3%83%BC-2007%E5%B9%B4-03%E6%9C%88%E5%8F%B7/dp/B000N3AV2G/ref=sr_1_13?ie=UTF8&s=books&qid=1255269355&sr=1-13
②民法・・・4月号
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%88%E5%88%8A-Lawyer-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A4%E3%83%BC-2007%E5%B9%B4-04%E6%9C%88%E5%8F%B7/dp/B000O58Y9A/ref=sr_1_12?ie=UTF8&s=books&qid=1255269680&sr=1-12
③憲法、商法(第一問)・・・5月号
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%88%E5%88%8A-Lawyer-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A4%E3%83%BC-2007%E5%B9%B4-05%E6%9C%88%E5%8F%B7/dp/B000P28LUO/ref=sr_1_24?ie=UTF8&s=books&qid=1255269355&sr=1-24
④民訴、刑訴・・・6月
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%88%E5%88%8A-Lawyer-%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%A4%E3%83%BC-2007%E5%B9%B4-06%E6%9C%88%E5%8F%B7/dp/B000QBYE5K/ref=sr_1_18?ie=UTF8&s=books&qid=1255269355&sr=1-18

No title

こんなにあげていただいて本当にありがとうございました!
ご配慮にとても感動しました☆
参考にしてがんばりたいと思います!
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