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会社法

論文ファイルより会社法のまとめを一部を転載。
会社法は問題演習中心でいったため、論点的なまとめが多いです。
一部ですが、何かの参考になれば手書き風シリーズ26ピース




【著しく不公正(不公正発行)】
著しく不公正とは、支配権の維持を主要目的とする場合をいう。
取締役は、株主の信託を受けて業務執行。治者と被治者の関係にあり、募集株式の発行は、本来は資金調達の一手段として用いられるべきもの。でも、株主共同の利益を守るためなら、「①必要かつ合理的+②手段として相当」な対抗策をとることも許される(正当化事情)




【特に有利(有利発行)】
①議決権比率低下+②株式価値の希釈化
会社の資金調達 ⇔ 既存株主の利益
           調和
原則として、発行決議直前の時価を基準とする。
例外として、資金調達目的のため、自主ルールくらいならよい。
※ディスカウントしないと資金調達は無理。「特に」としているのもディスカウントを許容する趣旨である。
例外の例外として、株式の価格が異常な投機による一時的なものと認められるときは、発行価額の算定基準から排除する。




【株式発行の無効原因となるかの判断】

  第三者・通常発行(①↓②→)第三者・有利発行(①↓②↓)株主割当て(①→②→)

公開       取               株特               取

非公開     株特              株特            (株特)→ 取

※①は議決権比率、②は株式価値

【視点】
ア 株主の保護
イ 取引の安全
ウ 株が出る前にアクションがとれたか




【内部統制システム(362条4項6号)】
→ 不祥事の未然防止、早期発見、早期是正。会社のトップがわかるようにしておけということ。規則100条(子会社についても)。
①役会で大綱を決定
②代取・業担が担当する部門におけるリスク管理体制を具体的に決定。
→ どのような内容にするかは経営判断の問題。もっとも、冒険的なシステムは不要であるから、(1)最低ラインは義務+(2)どこまで充実させるかは裁量と考える。
③構築義務履行の監視。
④①~③がきちんと構築されていれば、下からの報告通りに職務を行っていればよい(信頼の原則)。




【買収防衛策の導入・発動の是非】
※新株予約権の無償割当て
(1)差止めの規定の類推適用
株主の地位に実質的な変動を及ぼすものかどうか。新株予約権の無償割当て、株式分割のときは、2以上の種類株が発行されているかどうかという視点。
(2)株主平等原則との関係
 → 株式の内容に直接関係するものではないから株主平等原則に直ちに反するものとはいえない。
 → 趣旨が及ぶと考える。
①株主平等原則が保護の対象とする個々の株主の利益は、一般的には会社の存立・発展なしには考えられないことからすると、
②会社の企業価値が棄損され、株主の共同の利益が害されるような場合には、
③(ア)衡平の理念に反し+(イ)相当性を欠くものでない限り、対抗策OK・・・買収者への影響、手段の相当性
※②の判断は、株主自身によって行われるべきもので、「判断の正当性を失わせるような重大な瑕疵が存在しない限り」(裁判所の審判対象もここに限定される。手続的な違法のみをみる。憲法の部分社会とか行政法の原発関係と同じ思考。)、その判断を尊重すべきである。役員は、ア:情報を充実させ+イ:株主自身が合理的に判断することのできる環境を整える。そのために敵対的買収者に圧力をかけることは禁止されない。
(3)著しく不公正
会社の企業価値ひいては株主の共同の利益を維持するためでなく、専ら経営を担当している取締役等or特定の株主の経営支配権を維持するためのものかどうか。
視点
①有事に緊急事態・・・相当性を厳しく見る
②平時・事前・・・株主・投資家、買収者の予見可能性を高める手法かどうか




【裁量の範囲】
①リスクマネジメント (損害発生前) → 裁量広い
②クライスマネジメント(損害発生後) → 裁量狭い

【悪意・過失の対象】
①多額の借財
 → 民法93条但書類推適用説。相手方が知りまたは知ることができたときに無効とする。
 認識の対象は
 (1)多額の借財にあたること
 (2)取締役会の有効な決議を経ていないこと
②利益相反取引
 → 相対的無効説。会社は、相手方が悪意の場合にのみ取引の効力の無効を主張できる。
 認識の対象は
 (1)利益相反取引にあたること
 (2)取締役会の承認を得ていないこと
※株主全員の合意→会社の利益保護の趣旨達成→有効となる。ただし、会社債権者に対する責任免除はない(責任まで株主が左右できるわけないから)。




【株主総会の法律問題の考え方】
→ 株主総会が最高の権威という法の建前
→ 法が保護しようとしているのは、株主に一定のイニシアティブ(質問権、提案権など)を与えた上で、株主が十分な情報を得た上で合理的な判断をする環境。




【利益供与の禁止】
→ 趣旨:株主の権利行使に影響を及ぼす趣旨での会社財産の浪費防止による、会社運営の健全性確保。
→ 会社経営者としては、株主の地位を濫用した不当な要求がされた場合には、法令に従った適切な対応をすべき義務を有する。たとえ、市場価格による株式の取引であったとしても、グリーンメール行為等にインセンティブを与える行為は一切禁止されるべきだから、120条の適用あり。




【事業の重要な一部の譲渡】
→ 会社は全体として1つの事業を営んでいる(1事業1商号の原則)。
→ 重要な一部に該当するか否かは、譲渡対象となる事業の量的側面+質的側面の双方を勘案して、株主の重大な利害に関わるものであるかどうかで判断する。
 ①:量的側面については、20%の形式的基準(467Ⅰ②)
 ②:①をクリアする場合には、さらに量的(売上高、利益など)+質的(会社の沿革等からして、会社のイメージに与える影響など)から見る。
→ 特別決議を経ない場合、取引は無効と解する。取引の安全の観点は、事業譲渡の定義を絞ったことによって図られている。また、事業譲渡は他の組織再編行為と同程度に会社の基礎に変更をもたらすものであるため、株主保護の要請が強く、その限りで取引の安全の要請は後退。




【テニスクラブ名の続用と会社法22条1項】
→ テニスクラブ名は商号ではない。
→ 22条1項の趣旨 → 類推適用。
 ①商号続用により、債権者は事業主の交代を知りえない(事業主体の混同)
 ②知っていたとしても譲り受け会社が債務を引き受けたと考えるのが通常(債務引き受けの誤信)
→ 趣旨からして、「譲り受け人が譲り受け後遅滞なくゴルフクラブの会員によるゴルフ場施設の優先的利用を拒否した場合」は、類推適用なし。
cf. 会社分割のときも類推適用〇(裁判例)だが、以下の指摘を忘れずに。
 ア 物的分割であり、債権者保護手続がないことを明示
 イ 実体は事業譲渡と同じであることを評価
 ウ 分割契約書なんてふつう見ない
cf.ゴルフクラブの態様(調査官解説)
 ゴルフクラブは、一般的に、権利義務の主体となりうる独立の法的地位を持たず、権利主体であるゴルフ場経営会社の下で、これに代わって、経営会社名でなくゴルフクラブ名を前面に出して活動。ゴルフクラブの名称は、ゴルフ場の施設をも表示するものとして理解できる。




【失念株】
1 判例の処理
①剰余金の配当、無償交付された株式
譲渡当事者間では譲受人に帰属する。失念株主から譲渡人に対する不当利得返還請求を認める。
②株主割り当てによる新株発行
譲渡人が申込み・払込みを行って取得した株式については、失念株主からの不当利得返還請求を認めない。
→ 株主の出捐なしに交付される金銭等は最終的に失念株主に帰属するとしてよいが、株主の出捐を伴う新株発行等にについて失念株主の請求を認めると株価の上昇または低落により、譲渡人と失念株主の間で株式の押し付け合い等、信義則に反する事態が生じうるから。
→ 学説は、基準日前に譲渡人が権利含みの価格で譲渡している以上、基準日に関する権利を行使して二重に利得することは公平を欠くから、新株は失念株主に帰属させ、株主の出捐を伴う新株発行についても譲渡当事者間では失念株主に帰属すると考える。
2 不当利得返還請求の価格
→ 失念株主が返還請求できるのは、名簿上の株主が株式を売却した代金相当額。
→ 返還請求時あるいは口頭弁論終結時を基準にすると、価格の上下が生じるから、上がっても下がっても不当利得制度が依拠する公平の見地に照らして相当でない結果になるため。




【取締役による従業員の引き抜き】
在任中であれば423条1項の問題。忠実義務(355)、善管注意義務(民644)の内容として、円滑な事業運営を遂行すべき義務を負っている。
ただし、そもそも取締役による退職勧誘があったとしても、現実にこれが行われる事情は多様であり、従業員が辞職するかどうかは各人の問題。当然に義務違反に当たるとするのは変。
そこで、勧誘の事情・態様から総合判断する。
そのときに見るべきは、
(1)中心メンバーか。いなくなったら支障はどの程度か。
(2)その部門の会社における重要性はどうか。
(3)当該取締役は影響が生じることを認識しているか。




【任務懈怠と経営判断原則】
会社経営に関する判断には、不確実かつ流動的で、複雑な諸要素を勘案した、専門的で総合的な判断を必要とする。また、会社経営は利益獲得を目標とするところから冒険的な要素を伴うものである。取締役が委縮することなく会社経営に専念するためには、その権限の範囲で一定の裁量が認められるべき。このような経営の委縮は、会社の発展を阻害し、株主全体の期待にも反することになる。取締役は会社が利益を上げることや会社に損害が生じないことを請け負うものではなく、善良なる管理者の注意をもって、その職務を遂行する義務を負うだけ。裁判所は、取締役の経営判断に事後的介入しない。
視点は、
①経営判断に至るまでに、通常行われるべき情報収集・調査・検討がなされていたか否か
②その情報収集に基づいて経営判断を行う際にどのような選択肢があるか、その中からどれを選択するかについて著しい不合理がなかったか(裁量の範囲内にとどまるとは到底評価できないような事情)。
→ 任務懈怠を基礎づける事実として、「経営判断原則が適用されてもなお任務懈怠がある」と原告が主張する。




【監督責任と経営判断原則】
経営の監督についての任務懈怠(監視義務違反)には、経営判断原則は適用されない。
ここで問題となるのは取締役の不作為だからである。もっとも、別に内部統制システム構築義務違反が問われることはある。
【利益相反取引と経営判断原則】
会社と取締役に利益衝突関係がある場合には、経営判断原則は適用されない。
【法令違反行為と任務懈怠】
法令にはあらゆる法令が含まれる。「法令違反行為は善管注意義務違反かどうか」を検討するまでもなく「即任務懈怠」である。「会社が法令を遵守すべきことは当然であるところ、取締役が会社の業務執行を決定し、その執行に当たる立場にあるものであることからすれば、会社をして法令に違反させることのないようにするため、その職務執行に際して会社を名宛人とする規定を遵守することもまた、取締役の会社に対する職務上の義務に属する。」(判例)→ 取締役が、自分に帰責事由(過失)がないことを主張・立証することになる。
【法令違反行為と経営判断原則】
会社の利益増進のために具体的法令違反行為をするという裁量は、取締役には認められない。
取締役には違法行為をする裁量の余地はなく、違法行為はしてはいけないから、経営判断原則は適用されない。
法令違反を確定的に認識したにもかかわらずあえてやったのではなく、可能性の認識にとどまるときは過失が否定されることはあるかも?




【多額の借財】
362条4項の趣旨:会社の業務・財産に重大な影響を及ぼす事項について、取締役会に慎重に判断させることにより、代表取締役等の独断専行を抑制するために、取締役会の専断事項を定めている。
→ 保証契約も多額の借財となる。
→ メルク:借財の額とその会社の資本金・総資産・負債合計に占める割合、借財の目的、(保証の場合の弁済能力)など。
※保証の場合は金銭が入ってこないから、借り入れより金額が小さくても多額の借財と認定されやすい。
【取締役会の決議を欠く「多額の借財」の効力】
→ 内部的意思を欠くに止まるから、原則として有効。
例外として、相手方が決議を経ていないことを知り、または知り得べかりしときに限って無効となる。悪意とは、①多額の借財該当性+②有効な取締役会決議がないことを知っていること。




【利益相反取引(間接取引)】
直接取引は、取締役が会社との取引の相手方となるので、利益相反の危険が類型的に認められる。これに対して間接取引は程度の大小を問わなければ無限にありうるので、間接取引としてどこまで規制すべきかが問題となる。
①甲会社の取締役が実質的に全株式を保有している乙会社の債務を甲社が保証する場合には、乙会社は取締役の分身と考えられるから、〇
②取締役+監査役の兼任の場合は×
※実質説の限界:取締役による乙会社株式の保有割合が100%未満である場合には、会社法の例示する「取締役自身の債務の保証」から大きく離れ、経済的実質に立ち入って規制範囲を拡大することには慎重な考え方が多い。




【手続法と法人格否認】
→ 承継執行文(民執27Ⅱ)。執行文付与の訴え(民執33Ⅰ)。
→ 執行力の主観的範囲(民執23Ⅰ②、③など)。
→ 法人格否認の法理
 (1)法人格がまったくの形骸にすぎない場合
 (2)法律の適用を回避するために濫用される場合(支配+目的)
→ あくまでも実体法上においてのみ認められる原則であり、権利関係の公権的な確定、およびその迅速確実な実現が求められる手続法上は、執行力の拡張を認めない。ただし、第三者異議の訴えについては、執行力が及ばないことを主張するものではなく実体関係を争うものであるから、法人格否認の法理が適用される(判例)。
→ 適用されないとしたらじゃあどうするか?
 (1)売掛金請求訴訟をして、法人格否認の法理の適用を主張。
 (2)事業譲渡について詐害行為取消請求(民424)。事業主体を回復する。




【選任決議を欠く登記簿上の取締役の対第三者責任】
原則:429で責任を負うべき取締役は、適法に株主総会で選任された取締役である。
なぜなら、取締役としての権利義務を負うべき理由はなく、これを基礎とした職務執行についての責任を負うべき根拠を欠くから。したがって、責任を負わないはず。
例外:908条2項。
①不実の事項を登記した者=登記申請者であるから代表取締役をいう。
②外観法理や禁反言に由来するから、登記申請者でなくても外観の作出に加功した者には類推適用される(判例)
【辞任登記未了取締役の対第三者責任】
原則:すでに取締役を辞任しているため義務を負うべき立場にない。
例外:908条2項の類推適用。
  不実の登記に加功したといえるか。
  (1)積極的に取締役として対外的又は内部的な行為をあえてした。
  (2)明示的に承諾を与えていた。
※注意すべきは、不実登記の残存を単に放置しただけでは類推適用はされないということ。辞任取締役には自ら登記申請する権利・義務がなく、商業登記制度から直接に利益を得る地位にもないから、不実登記を是正すべき義務まではない。




【企業組織再編における独占交渉権条項違反の処理】 
何らかの係争物がない場合には、仮処分命令として民事保全法23条2項。
①被保全権利
違反行為差止?損害賠償?:いずれも効力の範囲について争いがある。当事者の意思
「交渉を再開したとしても、社会通念上合意が成立する可能性はなく、暫定的合意に基づく債務は消滅している」といえるかどうか(判例)。
善管注意義務の内容として、より有利な条件での経営統合をなす義務があるとして、有利な条件を提示できれば最終合意の可能性排除  されていない考えることもできる。
②保全の必要性
「経営統合に関する最終的合意が成立するとの期待が侵害されることによる損害」(判例)。
債権者に生ずる著しい損害や急迫の危険のみでなく、仮処分命令が認められた場合に債務者に生ずる損害や不利益も考慮する。この観点からは、他の再編可能性が封じられる不利益を考慮する必要がある。

theme : 司法試験・資格試験・語学試験
genre : 学問・文化・芸術

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