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H19憲法

新司2007(H19)公法系(憲法)について、答案をみる機会がありました手書き風シリーズ星
この問題について、自分だったらこんな感じで書くかなと示したサンプルを一部転記します。
94条の話も書くとなると、ちょっと多いですが手書き風シリーズ汗1




第1 設問1
1 法令違憲(略)
2 適用違憲
(1)本件条例は、これをB教団の行為に適用する限りにおいて、憲法20条1項に反し、違憲である。
(2)B教団は、集団生活を行い、修行を行うことを教義する宗教団体であり、信仰の実践のためには大規模な集団生活施設の確保が不可欠である。加えて、他都道府県での施設建設が拒否されている実態からすると、C市において集団生活のための施設建設を行うことは、B教団にとって、信仰実現手段の中核をなす。
憲法20条1項は、多数派による少数派弾圧の歴史への反省を踏まえて、ことさら信教の自由を人権として保障する規定である。B教団の行為は信仰の核心に関わるものであるから、同条により強く保護されなければならない。
(3)他方で、条例は、周辺住民の過半数の同意による開発事業協定が不存在である場合に、一定の要件で市長の不許可を許容し、多数派住民による弾圧を許すものになっている。すなわち、本件不許可処分の実体は周辺住民の反対意見であって、それはB教団の信仰内容への反対を内容とするものである。そうだとすると、条例に基づく不許可処分は、形式的には市長による土地利用に対する制約という体裁をとっているものの、実質的には信仰の内容に着目してそれを直接的に規制するものといえる。
したがって、本件不許可処分による規制は、B教団の信教の自由に対する信仰内容に着目した直接的規制であり、内心信仰の絶対的自由を侵すものとして許されない。
(4)仮に、信仰実現手段の行為から生ずる危険性に着目した規制が許される余地があるとしても、B教団の行為が信仰の核心に関わり、多数派たる周辺住民による弾圧可能性が認められることからすれば、憲法20条1項の趣旨からして、条例18条2項2号の「おそれ」とは、明白かつ現在の危険がある場合に限ると解すべきである。
本件では、集団生活の不透明性、B教団によるA教団の幹部及び教義の継承、過去のテロ行為の存在といったことが挙げられている。しかし、テロ行為はA教団の行為として行われたものではないし、B教団はA教団とは決別・独立した存在であり、過去のテロ行為との関係性は完全に断絶されている。したがって、B教団の行為とテロ準備行為等の差し迫った具体的危険とは結びつかない。よって、明白かつ現在の危険は認められず、条例18条2項2号の要件を満たさない。
(5)以上により、本件規制は、B教団の信仰の自由および宗教的行為の自由に対して許されない制約を課するものとして、憲法20条1項に反する。
第2 設問2
1 法令違憲の主張について(略)
2 適用違憲の主張について
(1)憲法上の自由への制約の有無
ア 反論
本件不許可処分は、大規模開発事業を禁止するにすぎず、条例は、あらゆる開発事業に適用される純粋な規制にとどまるから、B教団及びその信者の信教の自由はなんら害されない。
イ 私見
形式的にみて条文の規制態様が一見中立的で、かつ間接的・付随的制約にとどまるようにみえても、その具体的適用場面を考えるときは、事案に則して実質的に考える必要がある。そうしないと、法規の文言等を隠れみのにして、憲法上の権利が不当に制約される事態を防ぐことができないからである。被告の主張は採用できない。
(2)宗教的行為の自由
ア 反論
たとえB教団において、集団生活のための施設建設が宗教的意味を持ち宗教的行為の自由にかかわるとしても、外部との接触を持つ行為である以上、制約可能性が認められる(憲法12条、13条)。条例において、住民の意思を尊重し、生活の安全を守ることは、安心・安全で快適な住環境の維持を重要視してきた歴史を持つC市行政に求められる役割であり、公共の福祉の実現に直結するものである。条例は原則許可、例外不許可の体裁をとり、住民の同意がなくても不許可を義務付けられるものではないし、処分は審議会の意見を聴いて慎重に決することとされているから、市内での大規模開発事業の当否について住民意思を考慮の一事由とすることに問題はない。そして、規制態様は(1)のとおり、間接的・付随的な規制にとどまる。
したがって、18条2項2号の「市民生活の安全に支障が生ずるおそれ」とは、合理的根拠に基づき、生活の安全をおびやかすおそれが認められることで足りると考えるべきである。
本件では、A教団とB教団の幹部構成・協議は同一であること、2年前に起きた同時爆弾テロ事件の存在、A教団当時の各種トラブル、集団生活の不透明性等の事実が認められ、また、事前説明会では該当する住民の90%以上が出席し、B教団の施設建築に強い不安感を示しており、同意する住民は一人もいなかった。市長は、これらの事情を基礎にした合理的根拠に基づき、生活の安全を脅かすおそれがあると評価したのであって、単なる憶測にとどまるものではない。
よって、本件条例による規制は適法であり、B教団の権利を不当に侵害するものではなく、憲法20条1項には反しない。
イ 私見
本件において制約されているのは、B教団の集団生活のための施設建設という信仰の核心に基づく行為であり、かかる行為は憲法20条1項により保護される。条例によれば、大規模開発事業では開発者は必ず周辺住民との事前協議を課されるところ(16条1項)、本件のように住民から強い反対があった場合、市長が独断でその判断を覆すことが想定できない以上、18条2項2号該当性の判断は、結局、開発事業協定がいかなる理由で不成立となったかによることになる。すなわち、本件の実質は、周辺住民の多数派が、C市内でのB教団の施設建設行為そのものに反対し、これを拒むものと評価できるから、宗教的行為の自由に対する直接的な規制とみるべきである。
多数派の抽象的な不安感により、少数派の宗教的行為の自由が直接規制許されるといった事態は、憲法20条1項により禁止されるべき最たるものである。したがって、規制が許容されるには、原告主張のとおり、明白かつ現在の危険が必要と解する。本件では、被告挙示の各事実から抽象的なおそれは認められるとしても、それがいまだ明白かつ現在のものとなっていない以上、規制は許されない。具体的危険への対処は、別途公安条例等によって図るべきであり、建築規制の中で多数決により決せられるべき問題ではない。
 よって、本件規制は、B教団の行為に適用する限りにおいて、憲法20条1項に反し、違憲である。

theme : 司法試験・資格試験・語学試験
genre : 学問・文化・芸術

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はじめまして!

いつも記事を楽しく拝見させていただいています。
某大学の法学部1年です♪
よろしくお願いしますm(_ _)m


早速質問なのですが、憲法の答案や、答案構成、論証の仕方、などを含めた憲法の論述の勉強法(判例をどう使うか等)が分からないので、アドバイスが欲しいです(>_<)

回答が長くなるようでしたら、連絡を取りたいのですが…


初めてのコメントなのに、あつかましくてすいません。

No title

トシさん 

コメントありがとうございます。
ロースクール(既習)や予備試験に向けてすでに予備校あるいは自習で勉強されているということを前提にすると、

トシさんがこの4~10月でどの程度法律を勉強されているかにもよりますが、まずは細かいことは置いておいて、憲法の論述って一体なにをやるのか、ということをしっかりと知ることが重要かと思います。
何のための勉強しているのかが明らかでなければ、効率が非常に悪くなってしまうからです。
たとえば、人権の問題は、おおざっぱにいえば①憲法によって保障される範囲に含まれるものなのか、その程度はどうか、②制約はどのようなものか(制約態様)、③制約を正当化することができるか(基準を立ててあてはめ)といった順に検討するのがオーソドックスなスタイルです。
その上で、インプットの勉強する際には、それがいったいどの場面で使える知識・理解なのかを考えながらやるといいと思います。
判例についても、①~③の視点で切り分けて、どのように判断しているかを見ていけばよいでしょう。

論証については、憲法に特有のものがあるわけではありませんので、他科目と同様に、いわゆる三段論法を意識すればいいと思います。
ごくごく単純にいうと、
例えば原告側からは
・「表現の自由は憲法21条1項によって保護される」(大前提)、
・「本件行為は表現の自由の範囲に含まれる」(小前提)
・「したがって、本件行為は憲法21条1項によって憲法上保護される」(結論)
被告側からは、
・「公共の福祉による制約ならば許容されうる(憲法12、13)」(大前提)、
・「制約の基礎となる反対利益の追求は公共の福祉にかなう」(小前提)
・「したがって、本件反対利益による制約は許容されうる」(結論)
といった感じですが、いずれにせよ、小前提のところを丁寧に書くことが重要です。「どうして」その事実が表現の自由の保護を受けるのか、という部分の記述が論証の説得性を基礎づけるからです。
原告側の例でいうと、具体的な事実が抽象的な「表現の自由」にあたるかというのは、勉強の過程で表現の自由とは何なのか、中心的に保護されるのはどういったものかを知って理解していないと説得的に書けません。人権論では、〇〇の自由にあたるかどうかというところを常に書くことになりますから、〇〇の自由とは何かという根本部分の勉強が重要になってきます。

答案構成について、答案構成というのは答案のアウトラインであり、骨格です。論述は答案構成をしたとおりに書いていくことがほとんどですから、答案の良し悪しはこの段階でほぼ確定しているといっても過言ではありません。
まずは、形式面として、ナンバリング(第1、1、(1)、ア、(ア)といったもの)をして書くことを練習したらよいかと思います。議論として同じレベルのものは同じように、違うレベルものは違うように書くようにするということです。
具体的な構成方法については、きまりきった型があるわけではありません。問題検討をこなしていくうちに自然と自分のスタイルが生まれると思います。
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Author:maso
弁護士(63期)。いわゆる大手渉外法律事務所で働いています。

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